Geolocation API v2凍結とgetAddress API

Geolocation WGが月初にロンドンでF2Fをやっていたようで、そこでGeolocation API Level 2の策定を終了することが決まったらしい。

ドラフトをWDのまま放っておいてCRに進めないと書かれているけれど、たぶんWG Noteとして公開されるんじゃないかなあ。

Geolocation API Lv.2にはAddressという、住所に関するインターフェースが定義されている。というか、これしかv1からの機能追加はない。

このインターフェースについて、すべてのブラウザベンダーから実装について懸念が示されたらしい。逆ジオコーディングのサービスへの信頼性が問題とされたこと、住所を取得するというユースケースについて特に開発者やユーザーから強い要望がなかったことから、作業する必要性がなくなったと。

この決定を受けてか、3/8にmozilla-centralからAddressインターフェースが削除されている。

BugzillaにBlog post forthcomingとあるけれど、OwnerのDoug Turnerが自身のブログに書いていた。

Geckoで他のブラウザに先駆けて実装したこと(つまりほかに実装はなさげ)、デスクトップでは実装して数ヶ月してから無効にしたこと、とくに「動かない」なんて報告がなかったことから削除したと。もしジオコーディング関連のAPIがあらためて必要なら、それは別のAPIとして提供すべきだという考えが書かれている。

で、それはどんなAPIかというと、dougtのチーム(?)でインターンをしているらしいJosh Dhaliwalのブログに書かれていた。

OASISのxAL (Extensible Address Language)という仕様をすこし参考にしてるらしい。featureNameなんてランドマークなんか用のプロパティがあるんだ。面白い。

なんでこういうAPIなのかは、その次の記事に書かれている。

Geolocation API lv.2のAddressについてコストが〜というのもあるけれど、提供しているインターフェースのメンバがwestern-centricなものという話もあるらしい。

Bug 735863 - Implement navigator.geolocation.getAddress()なんてバグも立てられている。なんだかんだで代替は用意するのかな。